前回、前々回の記事では
アトピーは「皮膚だけの問題ではない」ということを、
体の仕組みから見てきました。
今回は最近よく話題になる
腸・皮膚相関について。
実は、腸と皮膚は
免疫や炎症という面で
とても深くつながっています。
今回はその中でも
腸内環境とアトピーの関係
を見ていきましょう。
腸内環境といえばリーキーガット?
腸内環境の話になると
よく出てくるのが
リーキーガット(腸漏れ)
です。
リーキーガットとは
腸の細胞同士の結びつきが弱くなり、
- 未消化のタンパク質
- 食品添加物
- 重金属
など、体に入れたくないものが
体内に入りやすくなっている状態です。
「腸に穴が空いている」
なんて言ったりしますね。
グルテンフリーや
カゼインフリーは
リーキーガット対策。
リーキーガットは
全身の不調との関係が
指摘されていますもんね。
でもね、
腸内環境を悪化させる原因は
リーキーガットだけではないんです。
見落とされやすい腸粘膜IgA

もう1つ重要なのが
腸粘膜IgA(免疫グロブリンA)
IgAは
腸の表面を守る
粘膜免疫
の1つです。
腸の表面には
多くの腸内細菌が存在していますが、
IgAが正常に働くと
腸粘膜が守られて
腸内細菌のバランスが保たれます。
この、IgAが低下してしまう原因が、
◇強いストレス(メンタル・体両方)
◇血糖値の乱れ
◇栄養不足
◇睡眠不足
IgAが低下すると
腸粘膜の防御力が弱まって、
腸内細菌のバランスが崩れやすくなってしまいます。
血糖値の乱れとタンパク異化亢進
ここで関係してくるのが
血糖値の安定です。
血糖値が大きく乱れて、
低血糖があると
体は血糖を維持するために
タンパク質を分解して(タンパク異化)
糖を作ろうとします。
これは
糖新生
という仕組み。
本来は体を守るシステムですが、
糖新生によって、
結果的に
体全体のタンパク質が不足してしまいます。
カタボリック(タンパク異化)というと
筋トレマッチョマンが
大嫌いなものですが、
糖新生は骨格筋だけでなく、
体全体に影響がある、というのがポイント。
そう。
腸粘膜もタンパク異化の影響を受けます。
腸粘膜は
ターンオーバーの周期が短いから
アミノ酸不足の影響を受けやすい場所なんです。
腸粘膜IgAも材料はタンパク質。
低血糖、タンパク異化によって
IgAの修復が低下してしまうのです。
腸内環境とヒスタミン
腸内環境が悪化すると
◇ヒスタミンを作る菌が増える
◇腸の炎症
が、起こりやすくなります。
ヒスタミンはかゆみや炎症を起こします。
通常は
コルチゾール
というホルモンが
ヒスタミンの働きを抑えているのですが、
◇腸の炎症
◇血糖値の乱れ
があると
コルチゾールは浪費されやすくなって
ヒスタミンに対抗できなくなります。
このさまざまな作用が
体の中では連動して起こると・・・
血糖値の乱れ
↓
コルチゾール消費
↓
ヒスタミンを抑えにくくなる
↓
炎症とかゆみが強くなる
↓
ストレス
↓
血糖値の乱れ
という
ループ
が起こりやすくなるのです。
腸活してるつもりだったのに・・・
ここからは
私の体験です。
実は私、ばっちり腸活していました。
なのに、
有機酸検査の結果で
「カンジダが非常に多い」だったのです
・・・!!
カンジダというと
◇甘いもの
◇パンなどの小麦
が原因とよく言われます。
どっちも食べないのに
なんで・・・
愕然でした。
GI-MAPで見えたこと
その後受けたGI-MAP検査では
「クロストリジウムが非常に多い」
「腸粘膜IgAがかなり低い」
という
ショックにショックを重ねる結果・・・
でも、
◇ゾヌリン正常
◇リーキーガットなし
◇グルテン反応なし
一応、腸活の効果はちゃんとありました。
でも十分じゃなかった。
つまり、私の場合は
リーキーガットではなく
腸粘膜IgAの低下
が、腸内環境悪化の原因だったんです。
ピロリ菌と胃の炎症
さらに、
ピロリ菌
も見つかりました。
私はずっと
「胃は強い」
と謎に自信を持っていました。
だからずーーと、健康に良い
玄米食
を続けていました。
かれこれ、15年くらい。
でも検査で
胃の炎症を示す数値が高かった。
つまり
- ピロリ菌による胃炎
- 繊維の多い玄米
という組み合わせで
消化不良が起きていた可能性大
だったのです。
未消化の食べ物が腸に入ると
腸内環境の悪化につながります。
タンパク異化で、タンパク不足をおこし、
腸粘膜が低下して
悪玉の腸内細菌が増えているところに、
未消化の食べ物を送り続けていたのです。
体にいい食べ物でも合わないことがある
当時の私は
玄米は体にいい食べ物
だと信じていました。
体にいい食品を食べれば
体は元気になる。
元気があれば何でも出来る。
そう思っていました。
でも今振り返ると
体にいい食べ物と
自分の体に合う食べ物は
必ずしも同じではありません。
大切なのは
自分の体の状態を見ること
だったんですよね。
朝食はコーヒーだけだった
今思い返すと
よろしくない生活習慣もありました。
若い頃の朝食は
菓子パンとコーヒー、
そして体調が崩れ始めた頃には
朝はコーヒーだけ
という毎日。
うつ病と診断され
休職する前も、
ずーーーっと
朝食はほとんど
コーヒーだけ。
まともにランチも食べず、
日中もコーヒーばかりでした。
今の知識で考えると
低血糖が起こらないわけがない。
倒れないわけがない。
今ならわかるんですけどね・・・(笑
自分に合った腸活をしたら、こんなに変わった
その後
- ピロリ菌除菌
- カンジダ除菌
- 血糖値の安定
などを進めていきました。
すると体が確かに楽になりました。
胃もたれや
お腹の張りは
ほとんどなくなって、
朝食がおいしくなって、
一度にたくさん食べられるようになった。
でも
一番のうれしい変化は
体調ではなく、
ブレインフォグがなくなったこと。
そして
睡眠の質が良くなったこと。
体の状態が整うと
思考のクリアさや
睡眠まで変わる。
思考がクリアになって
本当に楽になりました。
体はすべてつながっている
アトピーは
皮膚の症状として現れます。
でもその背景には
- 血糖
- 腸内環境
- 免疫
- ホルモン
など、
体のさまざまな仕組みが
関わっています。
皮膚だけを見るのではなく
体全体を見てみると、
今まで見えなかったものが
少しずつ見えてくるかもしれません。
まさに
今までの私の生活は
「木を見て森を見ず」だったんです。
健康情報に振り回されないために、
自分の体を全体で捉えることも
大切です。
次回はアトピーと自律神経
実はもう1つ
見落とされやすいテーマがあります。
それが 自律神経 です。
ヒスタミンは
実は「神経伝達物質」でもあります。
つまり
アトピーは
皮膚
腸
ホルモン
そして 神経
この4つが関係している可能性があります。

